もうおやすみなさいブログ

みんなをおやすみさせるブログです。

バックドア

喫茶店におじいさんが入ってきました。

「モーニングは11時までみたいだけど、10分過ぎているからもうダメ?」

「申し訳ございません。もうご注文いただけません」

「そう。。。厳格だね。。。。」

おじいさん帰っちゃった。

 

うぅっ・・・うぅ・・・じじいー!じじいー!!ボロボロボロ

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Powred by 伊藤開司

 

おじいさんの気持ちすごいわかります。なんで10分くらいで!モーニングの後片付けすら終わってないくせに!って。
こういうルールの問題が出てくるたびに中学生の時の先生の話を思い出します。

中学校の時に学校にガムを持ってきて食べることが流行りました。我ながら可愛い中学時代です。流行りの終焉を告げたのは、ある生徒が先生にガムを食べているところを見つかったことでした。その時の先生の怒り方が鬼が現れたかのようで、特に190cmくらいある男の先生だったので、鬼が現れたかのようでした。
子供ながらに僕は「ガムでここまで怒られる?うそ。ガムってこれのことですよね?ちょこん」と手の中のガムを見て思ったものです。怒り方と罪の大きさが合ってないことに戸惑いましたが、鬼が現れているので、ひたすら反省するしかありませんでした。
後日、その先生が冷静な口調でガム問題について僕たち生徒に話をしました。

「ガムごときって思うやろ?そう。ガムごときなんよ。先生はガムを食べたこと自体に怒っているわけじゃない。でも、これを、たかがガムだと許してしまうと、ルールの基準がおかしくなる。たかがガムだからOK。じゃあガムがいいならお菓子だって変わらないでしょ?お菓子がいいならジュースだっていいでしょ?そうしていくとルールが崩壊してしまうんだ。だから、ガムの時点であれだけ怒ってやめさせたんだ」

僕はこの話に感涙を流し、自らの罪を認め、両手両足を縄で縛り、三日三晩校庭の真ん中に立ち続けるという罰を課せました。

 

時を戻しておじいさん。たかが10分として許してしまった場合、それを見ていた県内屈指の暴走族が次来店するときにこう言うでしょう。


「オラッ!なんで10分過ぎたじじいがよくて、15分過ぎた俺はダメとーとや!よかろーもん!わしはこの福岡を仕切り続ける博多暴走族の斗雄裏紋(とおりもん)の頭やけんの!なめとったらくらすぞ!」(←僕のブログ史上もっともクズ)

「す、すみません!どうぞモーニングをご注文されてください!」

 

後日

 

「ああっ!どういうことじゃコラ!こないだのジャリが15分過ぎてて大丈夫だったろーが!なんでうちの兄貴は20分でダメとか言われんだコラ!15分も20分も全く同じだろうが!」

「ひい!ヤクザ!どうぞモーニングをご注文されてください!」

 

後日

 

「どういうことでしょうか?先日の暴力団の人間が11時を20分程度超過した状態でこちらのモーニングを注文できていたように見受けられました。我が日本の内閣総理大臣安倍晋三が25分過ぎたからと言ってなぜ注文不可となるのでしょうか。理由を教えてください。1分でお願いいたします。」

「ひい!1分は無理!どうぞモーニングをご注文されてください!」

 

どうですか。10分のおじいさんを許してしまったがために、安倍晋三が来店するころには11時25分までモーニングが延長されてしまいました。
キリがないのです。ルールというものをマスター側が少しでも破ってしまうと、そこからウィルスのようにルールをむしばんでしまうのです。

 

とは言ってみたものの、本当は違いますよね。ルールなんてものは人が作ったものだから、完璧なわけがありません。必ず抜け道があります。そして、その抜け道はルールの内部により詳しいものほど通ることができます。世の中は抜け道をより知っている人ほど、快適に過ごせるのではないかと思います。

その辺のことを題材にしているのがドラマanoneなのかもしれませんね。まだ終わってないのでわかりませんが、そういったことにたいして答えを見せてくれるのか楽しみです。

 

おやすみなさい